今回はジャンク扱いで手に入れたPS3のコントローラーを改造&メンテナンスします。
ジャンク扱いの理由としては、コントローラーの操作をしていないのに勝手にボタンなどが反応してしまう、いわゆる誤作動が起こる状態だからです。
今回の目的はこのコントローラーを普通に操作出来る状態にすること、それと元はUSB端子がmini-Bの形状なのですがmicro-Bの端子に交換することです。
mini-BのUSBケーブルを持っているので別にUSB端子の交換は必要ないのですがmicro-Bやtype-Cが主流になっている今、充電する為にいちいちケーブルを挿しかえるのが煩わしいのでやってみることに決めました。
※当記事を読んで作業の真似をされて、万が一製品が故障したり、不慮の事故が起こっても私は責任が負えませんので全て自己責任でお願いします。
一応分解等を行う前に充電反応があることを確かめておきます。
赤いランプが点滅して、しっかりと充電反応があるようです。
ちなみに改造前のmini-B端子は こんな形です。
では、メンテナンスと改造を行う為に分解していきましょう!
準備するもの
- 余程特殊なネジが使われていなければこれがあれば大抵の端末は分解出来ると思います
- フラックスの除去に使います
- もちろん100均のもので十分です
- フラックスの除去に使います。
- 残れば掃除などに使えますが必要なければ小容量のもので大丈夫です
- こて先の温度が上がる速度が早く使いやすいです
- 土台に重量がありはんだごてを置いても安定します
- コンパクトで作業しやすいです
- 液体のフラックスとは違い蒸発しにくくはんだ付けが容易になります
- 基板実装部品の取り外しや取り付けに使います
- 6種類セットになっているので用途別に使い分け出来て便利です
あると便利なもの
- ネジが多いので分解時に電動ドライバーがあるととても楽です
- 分解時、固くて開腹・殻割りしにくい部分にはこれが便利です
- 上記の工具が大きくて使いにくい箇所にはこちらのヘラが便利です
- 細かい作業になるので顕微鏡で拡大しないと精度が落ちます
では分解していきます
1.ネジを外す
まずはコントローラー本体の裏側にある5本のネジを外します。
全てプラスドライバーなので簡単に外せます。
たまにネジが硬くてすぐに回らないものもあると思います。
そういうときはドライバーでネジをグッと押し込む感じで下に強く力を入れつつゆっくりとドライバーを回します。
ドライバーの先端がネジ穴にしっかりとかみ合った状態で回すことでしっかりとネジに回す力が加わり、ネジが緩んでいきます。
ネジ穴をつぶしてしまうとネジを取ることが困難になりますので慎重に作業しました。
特にネジ穴が潰れることもなく無事に5本ともネジが取れました。
2.外装を開ける
無事にネジが取れたところで外装を外していきます。
グリップの左右どちらかの分割部分から全体的に軽く隙間をあけていきます。
写真のように上下に持ち上げれば隙間があきます。
このときに開腹用のヘラなどがあると作業がしやすいですが親指のツメでも簡単に出来ました。
これでパカっと分解出来る訳ではないので上部の一辺以外の周りに軽く爪や工具が通るようになればOKです。
次のステップで開きやすくする為に密着している部分を一回外しておくだけで全体的に隙間があいている必要はありません。
上部一辺以外にするっと工具が通るようになれば簡単にボタン側の外装が持ち上がるようになっているはずです。
上の写真の丸で囲んだ部分にツメがあり、このツメが引っ掛かっているので
普通に持ち上げるだけでは分解出来ません。
なので下の写真のように丸で囲んだ部分を押し込んでボタン側の外装を持ち上げるとパカっと開くはずです。
こんな感じでツメが外れたら下側から開くことが出来ます。
そのまま上に持ち上げていくだけでは、L2・R2ボタンが邪魔をして上の写真くらいしか持ち上がりません。
無理に力を入れるとL2・R2ボタンが破損する恐れがあるのであまり力を入れずに優しくゆっくり持ち上げました。
ただ外装を持ち上げるだけではこのようにボタンが引っ掛かって取れないので、
矢印の方向にスライドさせてL2・R2ボタンを外装の穴に通して外します。
左右とも写真の向きで言うとスライドさせていく外装の下側がボタンの手前に来るようにスライドさせていきます。
うまく外装がボタンの外側に来たらあとはどこか引っ掛かりがないか確認しながら持ち上げていくだけです。
これで外装の分解が出来ました。
最初は手こずりましたが慣れると簡単に外せるようになりました。
3.基板を取り外す
さて、ここからは内部の分解です。
基板の上に乗っているのがバッテリーです。
バッテリーは2本のケーブルで基板につながれているだけ。
取り外した方の外装をかぶせることでバッテリーを固定するようになっています。
なのでこの状態だと2本のケーブルで基盤とつながれているだけ。
優しく扱わないとケーブルが切れてしまいそうです。
慎重にバッテリーを持ち上げてみると下の基板が見えるようになります。
次にバッテリーを基板から外したいのですが、この状態だと振動モーターが邪魔で
指にうまく力が入らずバッテリーのコネクタを引き抜けませんでした。
ピンセットなどでコネクタの根元を挟んで抜いても良かったんですが
一応ショートしてしまう可能性を考えてやめておきました。
ということでひとまずバッテリーはそのままで、基板を取り外すことにします。
基板は赤丸で囲んだネジで固定されているのでネジを外します。
ネジは外装を固定していたものと共通なので外装用のネジと混ぜて置いておいても
問題はありません。
ちなみに左が外装を固定していたネジで右が基板を固定していたネジです。
ネジを外したら基板を取る準備が出来たのですがLRボタン付近に引っ掛かりがあったり
振動モーターが繋がっている為、持ち上げるだけでは簡単には外れません。
なおかつバッテリーがつながったままなので結構慎重に作業してます。
赤丸で囲んだ部分(左側も同様)が引っ掛かる為、まずは基板の下側を軽く浮かしてから
そのまま下側にスライドさせて取り外していきます。
こんな感じで基板の上下を指で挟んで下側を持ち上げます。
アナログスティックを外側から基板側に押し込むことでも基板は持ち上がります。
基板が持ち上がったら下の方へスライドさせるんですが
振動モーターがつながっているのでこのままでは外せません。
モーターのリード線をはんだごてで外そうか、つないだまま白いパーツから外そうか。
悩んだ挙句、とりあえずはつないだままモーターを取り外してみることにしました。
が、その前にバッテリーを外しておきます。
バッテリーを外す為に基板全体が外装から浮いた状態に出来れば
しっかり力を入れてバッテリーのコネクタを引き抜けます。
ケーブルを持って引っ張ると千切れるかもしれないのでコネクタの根元を持って
引き抜きました。
バッテリーが結構邪魔になっていたのでこれで作業がしやすくなりました。
さて、次は振動モーターをカバーから取り外してきます。
モーターは矢印の方向に持ち上げると取ることが出来ます。
粘着で意外としっかり貼りついているのでグッと力を込めて持ち上げます。
こうやってつまんで引っ張りましたが中々大変でした。
つまみながら左右にグリグリと揺さぶりながら引っ張るとうまく取れます。
基板にケーブルで繋がっているので強く引っ張りすぎると千切れそうだったので
ちょっとずつ、慎重に引き抜きました。
左右とも同じように取れたら何の障害もなく基板の取り外しが出来るようになります。
4.基板の下にある白いパーツを取り外す
ここまでバラせたらあとは内部の白いパーツを外せばボタン類のメンテナンスが
出来るようになります。
ですが、このパーツを取り外すときもまたLRボタンが邪魔をします。
LRボタンが外装内部の溝にハマっているので上に持ち上げて、外装から外します。
が、LRボタンは白いパーツの裏側にケーブルが繋がっているので切らないように
優しく引き抜きます。
LRボタン共に処理が終わったら白いパーツのグリップ部分を引っ張って持ち上げます。
LRボタンの処理が終わっていれば簡単に取り外せます。
これでメンテナンスをする為の分解はほぼ終わりです。
いかがでしたか?
次回はボタンの誤作動をなおすべく、メンテナンスしていきます!