今回はSDカードを差し込んでも認識されないというNintendo Switchの修理を行います。
SDカードを差し込んだ感触に特に異常はなく、SDカードトレイの故障とは考えにくい状態です。
奥までカチッというまで差し込んでも上記のように差さっていませんと表示され、SDカードを認識出来ていないことがわかります。
SDカード自体の故障かと思い、別のSDカードを差し込んでも同じ状態でした。
また、PCではSDカードをちゃんと読み込めたので完全に本体側の故障です。
おそらく、SDカードトレイを取り付けるコネクタのピンが抜けてしまっているかはんだがクラックしてピンが緩んでしまっているのではないかと思います。
それでは修理していきましょう。
※当記事を読んで作業の真似をされて、万が一製品が故障したり、
不慮の事故が起こっても私は責任が負えませんので全て自己責任でお願いします。
準備するもの
・精密プラスドライバ (100円均一のもので大丈夫です)
・綿棒
・無水エタノール (そんなに使うものではないので小容量でいいです)
・こて台
・はんだ
・ピンセット (何本かセットになっているのが今後便利です)
あると便利なもの
本体の分解は記事にするほどのことではないので分解後の作業を記事にします。
1.SDカードトレイのコネクタの状態を確認する
分解し、SDカードトレイのコネクタの状態を確認してみます。
SDカードトレイを取り外してコネクタを顕微鏡で見てましたがピンが抜けている訳ではないようです。
ピンが抜けている状態だったら故障原因は明らかなのですが今回はピン抜けが原因ではないようです。
そうなると次に考えられる原因として多いのがはんだクラックによるピンの緩みです。
ピンを1本ずつピンセットで軽くつついてグラグラと動くピンがないか確かめていきます。
確認の結果、上記の赤丸で囲んだピン2本がかなりグラグラと動く状態でした。
はんだがクラックしてしまっていると、ピンから電気が流れなくなってしまい、正常にSDカードを認識出来なくなってしまいます。
念のため、ピンとピンから繋がっている回路のテストポイントをテスターを使って電流がちゃんと流れるのか確認してみましたがやはり回路が切れてしまっているようでした。
幸い、今回はピンがコネクタ上に残っていて、ちょっとはんだ付けし直すだけで改善しそうです。
2.はんだクラックしたピンをはんだ付けする
故障の原因がわかったところで修理していきましょう。
グラグラと動くピンの根元にフラックスを塗布します。
あとははんだごてで根本部分のはんだを溶かして再度しっかりと溶接します。
この際、はんだごての先にははんだは乗せず、元々コネクタを取り付ける為についていたはんだを利用します。
ピンとピンの間が狭すぎる為、はんだごての先にはんだを乗せて作業するとはんだがブリッジする可能性が高く、修正するのが面倒な為です。
基板側にはんだが全然残っていないときははんだを盛ってやらないといけないですがk本的にははんだは足さなくても大丈夫だと思います。
はんだ付けが終わったらいつも通り、エタノールでフラックスをきれいに拭き取って作業は完了です。
3.動作確認をする
ピンのはんだ付けが完了したので本体を元通りに組み上げて動作確認を行います。
ちゃんとSDカードを認識するようになりました。
Nintendo SwitchはSDカードトレイのコネクタが破損してしまうことが多いみたいです。
今回のようにはんだのクラックだけで済む場合と、はんだの劣化が進みピンが取れてしまう場合の2通りの故障をよく見ます。
SDカードなんで一度挿したらあまり抜き差しするようなものではないと思うので、設計が悪いのか使い方が悪いのかのどちらかなのでしょう。
SDカードにはダウンロードソフトのデータが格納されるのでSDカードが読み込めなくなると非常に困ると思います。
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