今回はいよいよ分解編、メンテナンス編の続き、USB端子の改造を行っていきます。
前回までの記事にも載せていましたが作業するのに必要なもの等は以下の通りです。
準備するもの
- 余程特殊なネジが使われていなければこれがあれば大抵の端末は分解出来ると思います
- フラックスの除去に使います
- もちろん100均のもので十分です
- フラックスの除去に使います。
- 残れば掃除などに使えますが必要なければ小容量のもので大丈夫です
- こて先の温度が上がる速度が早く使いやすいです
- 土台に重量がありはんだごてを置いても安定します
- コンパクトで作業しやすいです
- 液体のフラックスとは違い蒸発しにくくはんだ付けが容易になります
- 基板実装部品の取り外しや取り付けに使います
- 6種類セットになっているので用途別に使い分け出来て便利です
あると便利なもの
- ネジが多いので分解時に電動ドライバーがあるととても楽です
- 分解時、固くて開腹・殻割りしにくい部分にはこれが便利です
- 上記の工具が大きくて使いにくい箇所にはこちらのヘラが便利です
- 細かい作業になるので顕微鏡で拡大しないと精度が落ちます
では、改造を行っていきます。
元のUSB端子を取り外す
まずは元のmini-B端子をホットエアーで温めて外します。
(写真を撮り忘れましたがこの時点で振動モーターは2つとも、はんだ付けされているケーブル部分を外しています)
裏側はこんな感じで5つのピンと4つの固定用のピンがはんだ付けされています。
これをはんだごてで取り外すのは中々骨が折れるのでホットエアーツールを使います。
このように下に耐熱マットを敷いて、ホットエアーで温めていくと外せるのですが
裏の端子の下に抵抗なのかコンデンサなのかわからないんですがチップが付いてます。
これがホットエアーの熱で取れてしまうかもしれないのでテープでとめておいた方が
後々処理をしなくて済むかもしれないです。
私はめんどくさがってそのまま作業した為、取れてしまってはんだ付けし直しました。
極性もないしこれくらいの大きさなら慣れていればなんてことないですが
普通の人は出来ないと思うので対策は必須です。
裏のチップの対策がしっかり出来たらいよいよ、ホットエアーで温めていきます。
はんだが乗っている部分にフラックスを塗って350℃、風量4でじわじわと温めます。
写真ではピンがある方を温めていますが実際は裏返して作業した方がやりやすいです。
端子が表に来るように基板を置いて、ホットエアーで温めながら端子をピンセットでつまんでおきます。
はんだがしっかりと溶けたら、端子を持ち上げるようにするとスポっと取れます。
これで端子が取れました。
次は、取り付けるmicro USB端子がそのままでは取り付けられないので工作します。
micro USB端子にリード線をはんだ付けする
さて、あとはmicro-B端子を取り付けて終わり!と思いきや、
そのままではピンの長さが足りず、工作する必要が出てきました。
ということでまずはmicro-B端子のピンにエナメル線を1本ずつはんだ付けします。
恐らくこの作業が一番難しいです。
ピンが細かいので中々うまくいかず、30分くらいはんだごてを握っていたような。
エナメル線はあとで長さの調整をするので余分をかなり長めにしています。
下準備が出来たらいよいよ基板に取り付けます。
基板にmicro USB端子を取り付ける
固定用のピンが基板に刺さるように置くとこのようになります。
まずは端子が動かなくなるように固定用のピンをはんだ付けしてしまいます。
しっかりと固定出来たらエナメル線をそれぞれ対応するスルーホールに
左から順番にはんだ付けしていきます。
はんだ付けが出来たら余分なエナメル線はカットします。
取り付けとエナメル線のカットが終わったらいよいよ動作確認をします。
通電するか動作確認をする
充電ケーブルを挿してみるとちゃんと通電しているのが確認出来ました。
一度元通りに組み立ててみます。
組み立てて充電出来るか確認する
組み立ててみるとこのようになりました。
取り付けたmicro-B端子の厚さが薄いので隙間が出来てしまっています。
ホコリなどが入りやすくなる以外には支障はないと思います。
気になるようであればゴム板やプラ板で蓋を作って隙間をふさぐといいですね。
通電確認していたので当たり前ですが組み上げた状態でもちゃんとLEDが点きました。
あとはPS3を起動させてちゃんと充電出来るか最終確認をします。
最終チェック
さて、いよいよ最終チェックです。
まずは現状の電池残量を確認します。
ケーブルを挿して充電の反応もしっかり出ています。
あとはバッテリー残量が増えれば改造は成功です。
30分ほど放置して満充電になりました!
まとめ
今回はPS3コントローラーのUSB端子を元の種類と違う端子に交換するという改造を
行ってみました。
2018年現在ではスマホの普及に伴いmini-B端子自体が廃れていっており、
今の主流であるmicro-Bケーブルで充電出来ればケーブルも使いまわしが出来るから
便利なのでは?という思いからやり始めたことです。
長期間充電を繰り返した訳ではないので問題がないとも言い切れませんが、
ピンアサインも同じだし規格は同じはずなので恐らく大丈夫でしょう。
ただ、コントローラーの充電をするときにmini-Bのケーブルを使えばいいだけなので
今回の改造はすごく便利!というものではありません。
真似をしてやってみたい、という方は作業中の事故に気を付けてください。
作業中や改造後、何が起こっても私は責任を負えません。
全て自己責任でお願いします。
3回にわたってお送りしてきたpS3コントローラーの改造はここまでです。
また何かいじることがあればそのときに更新します。
お読みいただいてありがとうございました。