今回は充電が出来ず起動しないというNintendo Siwtch Liteの修理依頼がございましたので修理内容のご紹介です。
充電が出来ないので充電コネクタの交換をの見積もりをお願いします、ということで状態をお伺いして見積りをさせていただき正式なご依頼となりました。
※当記事を読んで作業の真似をされて、万が一製品が故障したり、
不慮の事故が起こっても私は責任が負えませんので全て自己責任でお願いします。
修理前に確認を行うと確かに充電の反応がなく、電源ボタンを押下しても起動しない状態でした。
バッテリーの残量が全くない状態かと思われましたので動作確認用のバッテリーを仮付けして起動させてみると以下のような状態でした。
エラーが発生しました、というメッセージと共に2101-0001というエラーコードが表示されて正常に起動しませんでした。
見積り段階では充電コネクタの交換料金で承ったのですがこの状態では基板修理が必要な状態でしたので改めて料金のお見積もりをさせていただき、ご了承いただきましたので修理を進めることとなりました。
基本的にこのエラーコードは充電制御ICチップの交換で復旧するのでICチップ交換を行います。
では、修理していきましょう!
準備するもの
- 余程特殊なネジが使われていなければこれがあれば大抵の端末は分解出来ると思います
- フラックスの除去に使います
- もちろん100均のもので十分です
- フラックスの除去に使います。
- 残れば掃除などに使えますが必要なければ小容量のもので大丈夫です
- こて先の温度が上がる速度が早く使いやすいです
- 土台に重量がありはんだごてを置いても安定します
- コンパクトで作業しやすいです
- 液体のフラックスとは違い蒸発しにくくはんだ付けが容易になります
- 余分なはんだを除去するのに使用します
- 交換用の充電制御ICチップです
- 基板実装部品の取り外しや取り付けに使います
- 6種類セットになっているので用途別に使い分け出来て便利です
- 細かい作業になるので顕微鏡で拡大しないと精度が落ちます
あると便利なもの
- ネジが多いので分解時に電動ドライバーがあるととても楽です
- 分解時、固くて開腹・殻割りしにくい部分にはこれが便利です
- 上記の工具が大きくて使いにくい箇所にはこちらのヘラが便利です
本体の分解は記事にするほどのことではないので分解後の作業を記事にします。
1.充電制御 ICチップを交換する
まずは故障の原因となっている充電制御ICチップを取り外します。
M92T36と書かれているのが充電制御ICチップです。
周りに取り付けられているコンデンサがショートしている為、確実にこのICチップ交換が必要な状態です。
この充電制御ICチップの周りにフラックスを塗布し、ホットエアーで加熱しピンセットでつまみ上げてICチップを取り外します。
ICチップを取り外し、はんだが薄くなっている箇所があれば少しはんだを盛りなおしておくときれいにはんだ付けできます。
また、新しいICチップを溶接する前にフラックスを塗布しておくとうまく溶接出来ます。
新しいICチップの取り付けが出来たら無水エタノールを含ませた綿棒でフラックスを除去しておきます。
交換前にショートしていたコンデンサのチェックを行い、ショートが消えた為正常に起動するようになったはずです。
2.充電コネクタを交換する
正常に起動する状態に復旧はしたものの今回は充電コネクタの破損もありましたので充電コネクタの交換を行います。
コネクタ部分にフラックスを塗布して基板の裏側からコネクタを加熱してはんだを溶かし、コネクタを取り外します。
写真で見えている側から熱風を当てるとバッテリーのコネクタ端子やケーブルを接続する端子が熱で溶けてしまう為、裏側から熱風を当てます。
破損したコネクタを取り外せたら残ったはんだをはんだ吸い取り線で除去しておきます。
次にコネクタを溶接する為に基板側のピン部分に予備はんだをしておきます。
あとはピン部分にフラックスを塗布してから新しいコネクタを置き、裏側から加熱してコネクタを溶接します。
ピン部分の溶接が出来たら4つの足部分もはんだ付けして完全に固定して外れないようにします。
これで修理は完了となります。
3.動作確認をする
ICチップと充電コネクタの交換が終了したので本体を元通りに組み上げて動作確認を行います。
しばらく充電しているとバッテリーの充電もたまり、問題なく起動する状態に復旧していました。
動作確認もさせていただき、問題ありませんでしたので納品させていただきました。
- 大事なデータがない場合は買い替えをご検討されてもいいと思います
今回のような起動しなくなってしまったNintendo Switchシリーズの修理はバッテリー交換で復旧することがあったり、基板修理が必要な状態だったりと故障内容は様々で実際に預かってみないとどのような修理内容になるかわからない場合もありますが、修理前に状態の確認を行い修理金額の見積もりをさせていただいております。
ご自分の端末のどこが故障しているかわからない場合でも、ある程度の見積もりが出来ることもございますのでお気軽にご相談ください。
修理のご相談、見積もりはX (Twitter)やInstagramのDM、あるいはココナラさん経由で受け付けております。
ココナラさん経由では多額の手数料が取られてしまう為、どうしても割高になってしまいます。
X (Twitter)やInstagramからご依頼いただいた場合はココナラさん経由でご依頼いただくよりも安く修理させていただきます。
ちなみに修理料金の目安は以下の通りです。
・PS5 HDMI出力不良 10,000円~
・PS4 起動不良 10,000円~
・PS4 ICチップ交換 8,000円~
・PS4 Wi-fi / Bluetooth不良 8,000円~
・PS3 YLOD復旧 (一時的復旧) 10,000円~
・PS3 YLOD復旧 (長期的復旧) 30,000円~
・PS3 起動不良 10,000円~
・Nintendo Switch 充電不良 5,000円~
・Nintendo Switch エラーコード 8,000円~
・Nintendo Switch 起動不良 8,000円~
・Nintendo Switch ブルースクリーン 10,000円~
上記以外にもiPadの部品交換やNintendo Switchの部品交換のご依頼なども受け付けております。
部品が手に入りそうな端末や、代替品を使って修理出来そうなものは修理経験の無いものでも何でもチャレンジさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。
参考に今まで修理を担当させていただいたものや趣味で修理してみたものの記事をまとめておきますのでご覧ください。