前回、ガラスが割れたiPad mini4のガラスパネルを取り外して
もう1台の起動しないiPad mini4からガラスパネルを移植するということを
やりましたが、ガラスパネルを移し替えるだけでは指紋認証機能が使えないので
今回はガラスパネルについているホームボタンの交換をしてみようと思います。
※当記事を読んで作業の真似をされて、万が一製品が故障したり、
不慮の事故が起こっても私は責任が負えませんので全て自己責任でお願いします。
前回までの作業ではこのようにTouch IDが使えない状態です。
ホームボタンの入れ替えをすることでTouch IDが使えるようになるみたいなので
割れたガラスパネルから移植してみましょう!
準備するもの
・プラスドライバ (100円均一のもので大丈夫です)
・吸盤
・薄いカード (今回はトランプを使いました)
・接着剤
あると便利なもの
1.ホームボタンを移植する
ホームボタンは金具で固定されています。
この金具はおそらく接着剤で固定されているようで簡単には取れません。
ホットエアーなどで金具を温めて粘着力を弱くする必要があります。
100℃くらいの温風で、なおかつ風量弱めで金具あたりを少し温めます。
粘着力が弱まったら金具の上部から引っ張り上げて外します。
その際、写真のように手を固定する為に液晶部分に指を置いて作業する場合は
液晶に圧をかけすぎないように気を付けましょう。
下手すると液晶が割れてしまいます。
金具がうまく持ち上がるとこのようになります。
ここで気を付けなければいけないのが金具の右下にあるシールです。
そのシールは下のホームボタンケーブルの上に貼られており、
はがさずに金具を引っ張り上げてしまうとホームボタンケーブルが千切れたり、
亀裂が入ってしまうことになりかねません。
そうなってしまうとホームボタンが正常に機能しなくなってしまうので
細心の注意を払いながら作業を進めます。
うまく金具を取り外すことが出来ました。
次に、ホームボタンを外すためにコネクタのラッチを 持ち上げます。
力を入れすぎるとラッチが破損してしまうので気を付けましょう。
ケーブルの裏面に粘着があり、そのままではコネクタから取り外しにくいので
スパチュラを使い、粘着を切っていきます。
粘着が取れたらこのようにケーブルが持ち上がります。
断線してしまわないように慎重にケーブルを外していきます。
ケーブルがガラスから浮いたらホームボタンをガラス表面から押し込みます。
ホームボタン自体も粘着で付けられているだけなので簡単に取れます。
取り外したホームボタンを使えるガラスパネルに取り付けます。
ホームボタンに被せる金具を固定する為に左右に瞬間接着剤を一滴垂らします。
金具をつけて接着剤が乾くのを待てばホームボタンの移植は完了です。
念のために動作確認をしてみましたがTouch IDもちゃんと使えました。
2.ガラスパネルを筐体に取り付ける
ホームボタンの移植が終わったのでガラスパネルを元通りに取り付けていきます。
筐体にはまだ粘着が残っている状態なのでこのまま取り付けると
ガラスパネルがきっちりと筐体にはまらず浮いてくるので粘着を除去していきます。
粘着の除去には平刃のクラフトナイフを使います。
残っている黒い粘着テープと透明の粘着をクラフトナイフでこそぎ取っていくと
写真のようにキレイになります。
この作業を怠るとあとでガラスパネルを貼り付けた際に浮いてきたり、
外れやすくなったりするので丁寧に粘着を除去しましょう。
あとは両面テープでガラスパネルを接着して取り付けるのみとなりました。
1mm幅の両面テープを用意して、元々粘着がついていた箇所に貼っていきます。
写真のように両面テープを貼れる部分にしっかりと貼ります。
角まであまり隙間がないように貼っておくとガラスパネルが浮いてこなくなります。
また、この時に両面テープをしっかり上からこすって定着させておくと
ガラスパネルが外れてきたりするのを防げると思います。
あとはガラスパネルとバッテリーのコネクタを取り付けて閉じれば完成です。
無事にガラスパネルとホームボタンの移植が完了し、普通に使える状態になりました。
ただ、このままでは粘着で取り付けているガラスパネルが
浮いてきたり外れてしまったりする可能性があるのでしっかり定着させておきます。
最初にガラスパネルを外したときのように粘着がついている部分のガラスを
ホットエアーで温めて目玉クリップで挟み込んで粘着を定着させます。
このときに目玉クリップをそのまま使うとガラスや背面を傷つけるかなと思い、
マスキングテープで金属部分を覆ってみました。
この状態で半日ほど放置して作業は完了しました。
前回の投稿から半年ほど経ってようやく作業完了の記事を投稿しましたが
現在も問題なく使用できています。
以外と簡単でしたので興味のある方はやってみてはいかがでしょうか。