今回は安く手に入れられたジャンクのNintendo Switchの基板修理をします。
電源を入れてもNintendoロゴの後に出るSwitchロゴでフリーズしてしまい、正常に電源が入らない状態というものです。
大体この症状はICチップの交換でなおるらしいのでやってみます。
※当記事を読んで作業の真似をされて、万が一製品が故障したり、
不慮の事故が起こっても私は責任が負えませんので全て自己責任でお願いします。
まずは修理前の状態を確認しておきます。
電源ボタンを押すとこの画面までは進みますがこの画面のままフリーズしています。
5分ほど放置してみてもロゴマークが表示されたままで一向に起動しません。
海外のフォーラムを見ていても大体の場合はWi-fiのICチップを交換することで正常に起動するようになっているようなので基板修理やってみますよー!
では、修理していきましょう!
準備するもの
・精密プラスドライバ (100円均一のもので大丈夫です)
・歯ブラシ
・無水エタノール (そんなに使うものではないので小容量でいいです)
・こて台
・はんだ
・BCM4356 (Wi-fi / Bluetooth ICチップ)
・ピンセット (何本かセットになっているのが今後便利です)
あると便利なもの
本体の分解は記事にするほどのことではないので分解後の作業を記事にします。
1.Wi-fi / Bluetooth ICチップを取り外す
まずは故障の原因となっているであろうWi-fi / Bluetooth ICチップを取り外します。
WI-fi / Bluetooth ICチップにしっかりとフラックスを塗布します。
この状態でホットエアーを使い、ICチップを除去します。
450℃で風量4~5くらいの設定で2~3分加熱するとICチップしたのはんだが溶けてICチップをピンセットで持ち上げるだけで取れるようになると思います。
ICチップが取れたら基板に残ったはんだをはんだ吸収線で吸い取ります。
この際、はんだ吸収線にあらかじめはんだ小手ではんだを吸収させておくと簡単にきれいに除去できると思います。
これで新しいICチップを取り付ける準備が出来たので新しいICチップにはんだボールをつけていきたいと思います。
2.ICチップをリボールする
新しいWi-fi / BluetoothICチップにはんだボールを乗せてはんだ付け出来るようにしていきます。
この作業を「リボールする」というそうです。
用意するのはまず新しいWi-fi / Bluetooth ICチップです。
取り外し品のようで裏返すとはんだが乗っていました。
このはんだの量ではきちんと取り付け出来ないのではんだボールを乗せてしっかりはんだ付け出来る状態にします。
今回は0.25mmのはんだボールを使い、リボールしていきます。
すごく細かい粒ですがこれを一粒ずつICチップ側の接点に並べて熱することでICチップにはんだを乗せていきます。
ひたすらはんだボールを乗せ続けてホットエアーで熱したあとの状態がこんな感じです。
とてもきれいにはんだが乗ったのであとは基板にICチップを乗せて熱するだけです。
3.新しいWi-fi / Bluetoothチップを取り付ける
ICチップを外した基板をきれいにして新しいICチップを取り付ける準備が整いました。
基板のICチップを取り付ける部分にしっかりとフラックスを塗布して、ICチップを上に載せてきちんと位置合わせをしてホットエアーで温めると取り付け完了です。
450℃、風量は4.5くらいで1分くらい温風を当てるといいと思います。
取り付けた後は無水エタノールで洗浄しておきます。
歯ブラシを使ってゴシゴシするときれいに洗浄出来ると思います。
フラックスの洗浄が終わったらICの取り付け作業は完了です。
4.動作確認をする
ICチップの交換が終了したので本体を元通りに組み上げて動作確認を行います。
無事に電源が入るようになりました。
はんだボールをひたすらICチップに乗せては温め、乗せては温めの繰り返しが苦行でしたが今回も基板修理成功です。
はんだボールを使っての作業は時間がかかりすぎるので次からはステンシルというテンプレートを購入してやってみようと思います。
少しでも困っている方の参考になれば幸いですが難易度高すぎですかね...
他にもこんなことやってるのでよかったら読んでください。
ではまた次回、何かしらの修理をしますので!